トリプルネガティブ乳がんは、実は「ひとくくり」にできるほどシンプルではありません。
最新の研究では、TNBCの中にも複数のサブグループがあって、性格や治療反応性が違うことが分かってきました。
代表的な分類(Lehmann分類)
TNBC内部のサブグループ
- BL1(basal-like 1):DNA損傷応答系の異常、PARP阻害薬が効きやすい
- BL2(basal-like 2):成長因子シグナルが活発
- IM(immunomodulatory):免疫応答が活発、免疫療法が効きやすい
- LAR(luminal androgen receptor):男性ホルモン受容体陽性、抗アンドロゲン薬の可能性
- M(mesenchymal):間質の特徴を持つ
- MSL(mesenchymal stem-like):幹細胞様
これらは研究レベルの分類で、実際の臨床では使われることはまだ少ないですが、これからの治療選択に影響していくと考えられています。
重要なのは「BRCA変異の有無」と「PD-L1の状況」
実際の治療選択で重要なのは、内部分類よりも次の2点です。
現在の治療選択で大事な情報
- BRCA1/2変異の有無 → PARP阻害薬(オラパリブ)の対象になるか
- PD-L1の発現状況 → 免疫療法(キイトルーダ)の対象になるか
- HER2 low かどうか → エンハーツの対象になるか
これらをチェックすることで、抗がん剤以外の選択肢が広がります。