治療後の妊娠・出産

「乳がん治療後でも子どもを持てる?」
「ホルモン療法を中断していい?」

最新の知見も含めて整理します。

治療後の妊娠は可能

抗がん剤やホルモン療法を終えた後の妊娠は、多くの方で可能です。

ただし、

  • 抗がん剤で卵巣機能が低下することがある
  • ホルモン療法を10年続けると年齢的に難しい
  • 妊孕性温存をしていなかった場合のハードル

など、人によって状況は違います。

妊娠時期の目安

治療後の妊娠時期

    • 抗がん剤終了後:2年以上経過してから(再発リスクピーク後)
    • ホルモン療法:完了後 or 中断して
    • 抗HER2療法:終了後(妊娠中は使えない)

ホルモン療法中断(POSITIVE試験)

最近の大きなニュースがPOSITIVE試験

POSITIVE試験の概要

    • 18〜42歳のホルモン陽性HER2陰性
    • ホルモン療法を18〜30ヶ月続けた後
    • 妊娠を希望する場合は中断(最大2年)
    • 妊娠・出産・授乳後、ホルモン療法を再開
    • 短期的には再発リスクが上がらないことを確認

つまり、「ホルモン療法を中断して妊娠する」選択肢が、エビデンスに基づいて広がっています。

妊娠で再発リスクが上がる?

これは多くの研究で確認されている結論:

  • 妊娠することで再発リスクは上がらない
  • 妊娠することで予後が悪化することもない

「妊娠=再発リスク」という昔のイメージは、現代では否定されています。

出産後の授乳

授乳は可能ですが、

  • 健側の乳房から(手術・放射線した側は出にくい)
  • ホルモン療法・分子標的薬中は授乳できない
  • ミルク併用も全然OK

妊孕性温存をしなかった場合

凍結卵子・受精卵がない場合でも、

  • 自然妊娠の可能性
  • 治療後の卵巣機能評価
  • 不妊治療(条件次第)

選択肢があります。早めに生殖医療専門医に相談を。

まとめ