「リュープリンの注射を始めます」
「ゾラデックスを定期的に打ちます」
閉経前のホルモン療法で使われるのがLH-RHアゴニストです。
仕組み:卵巣を眠らせる
閉経前は、卵巣がエストロゲンを大量に作っています。
LH-RHアゴニストは、脳から卵巣に出る「卵巣を働かせる指令」を一時的に止めることで、卵巣を眠らせます。
つまり、薬剤による人工的な閉経状態を作り出します。
主な薬
日本で使えるLH-RHアゴニスト
- リュープロレリン(リュープリン):1ヶ月製剤、3ヶ月製剤、6ヶ月製剤
- ゴセレリン(ゾラデックス):1ヶ月製剤、3ヶ月製剤
腹部や肩への皮下注射で、決まった間隔で打ちます。
使われる場面
LH-RHアゴニストの適応
- 閉経前ホルモン陽性乳がんの術後ホルモン療法(高リスク例)
- 閉経前進行・再発乳がんのホルモン療法
- 妊孕性温存目的で抗がん剤中に併用
通常、タモキシフェンやAI剤と組み合わせて使います。
主な副作用
人工的な閉経状態になるので、
副作用
- ホットフラッシュ
- 寝汗
- 気分の波・抑うつ
- 骨密度低下
- 性欲低下
- 注射部位の局所反応
- 関節痛
注射のリズム
1ヶ月製剤なら毎月、3ヶ月製剤なら3ヶ月ごとに通院して打ちます。
卵巣機能の回復
LH-RHアゴニスト中止後、
- 35歳以下:かなりの確率で回復
- 40歳前後:個人差大きい
- 45歳以上:自然閉経することも
妊娠を希望する方は、中止後の月経再開を待つ必要があります。