治療中・治療後の運動推奨

「治療中は安静にしてください」は、もう古い考えです。

実は、運動はがん治療中の最強の味方のひとつ。エビデンスもしっかりあります。

運動のメリット

運動が乳がん治療にもたらすもの

    • 倦怠感が軽くなる
    • ホルモン療法の関節痛が緩和
    • 体重コントロール
    • 骨密度の維持
    • メンタルの改善
    • 睡眠の質向上
    • 再発リスクの低下(複数の研究で示唆)
    • 死亡率の低下も報告

特に再発リスクと運動の関係は、複数の質の高い研究で示されています。

推奨される運動量

ACSM(米国スポーツ医学会)の推奨:

週あたりの目標

    • 中等度の有酸素運動 150分以上(例:早歩き)
    • もしくは高強度の有酸素運動 75分以上
    • 筋トレ 週2回以上(大筋群)
    • ストレッチ 毎日

「いきなりこんなに」は無理なので、できる範囲から少しずつ。

具体的な運動の例

有酸素運動

  • ウォーキング(最も始めやすい)
  • 水中ウォーキング(関節に優しい)
  • 自転車(負荷少ない)
  • ヨガ・ピラティス

筋トレ

  • 軽い負荷で多回数
  • 自重トレーニング(スクワット等)
  • 弾力チューブ

ストレッチ

  • 朝・夜の習慣に
  • 肩・腰・脚を中心に

治療段階別の注意

抗がん剤治療中

  • 投与日翌日は休息
  • 倦怠感の強い日は無理しない
  • 感染予防(ジムなどの人混みに注意)

放射線治療中

  • 照射部位の皮膚を保護
  • 倦怠感が出ることもある
  • 軽めに

術後すぐ

  • リハビリ体操が中心
  • 重い物は避ける(最低1ヶ月)

ホルモン療法中

  • 骨粗鬆症予防に荷重運動
  • 関節痛緩和に軽めの運動

注意したいこと

  • 骨転移がある場合:強い衝撃を避ける
  • リンパ浮腫予防中:弾性着衣を着けて
  • 心臓機能低下中:医師に相談
  • 38℃以上の発熱時:休む

まとめ