「MRIで脳に小さな影が……」
乳がんの転移先のひとつが脳。特にHER2陽性とトリプルネガティブで起こりやすい転移です。
脳転移の症状
代表的な症状
- 頭痛(朝方が特に強い)
- 吐き気
- 手足のまひ・しびれ
- 言葉のしにくさ
- ふらつき・歩きにくさ
- 視野の異常
- けいれん
- 性格や行動の変化
転移した脳の場所によって症状が変わります。
検査
- MRI:もっとも精度が高い
- 造影CT:MRIが撮れないとき
- 症状あれば優先的に検査
治療の選択肢
① 定位放射線治療
ピンポイントで集中的に照射する方法。
代表的な手法
- ガンマナイフ
- サイバーナイフ
- リニアック(IMRT)
- 1〜数回の照射で完了
少数(1〜10個程度)の転移に適しています。
② 全脳照射
脳全体に放射線を当てる方法。
- 多発例(10個以上)
- 髄膜転移
- 副作用:認知機能低下のリスクあり
最近は減少傾向で、定位放射線や薬物治療が優先されることが多いです。
③ 手術
- 1〜2個で大きい転移
- 神経症状が出ている
- 診断目的(病理確認)
④ 全身治療(薬)
脳に届きやすい薬の登場で、選択肢が広がっています。
脳転移に効きやすい薬
- T-DXd(エンハーツ):HER2陽性で効果報告
- ツカチニブ:脳移行性が高い
- カペシタビン:プラチナ系よりやや効くという報告
- 免疫療法:一部のTNBC
サブタイプによる特徴
早期発見の意義
脳転移は、
- 早く見つかる → 定位放射線で局所制御
- 進行してから → 全脳照射や手術が必要に
なので、症状があれば早めに検査するのが大事です。